2011年11月6日日曜日

レザースニーカー販売増の理由

先日、ある靴店の責任者の方とお話をした際、震災以降レザースニーカーの販売数が増えたという事をお聞きしました。
それは弊社のワニ革スニーカーがという訳ではなく、例えばサントーニやガルディアーニなどの牛革製のものも含めたすべてのレザースニーカーという意味でした。



では、なぜ震災以降にレザースニーカーの販売数が増えたのでしょうか。
少し考えてみました。

どちらかと言えばカジュアルな場に履かれることの多いスニーカーにわざわざ皮革を使うのですから、レザースニーカーは商品群の中でも価格は高めになってしまいます。
それにもかかわらず、その需要が増える場合、主な要因としては次が考えられます。

1) 革靴のユーザが、レザースニーカーを履くようになった。

2) 布製や樹脂製のスニーカーのユーザが、革製のスニーカーを履くようになった。

3) レザースニーカーの一人当たりの購入数が増えた。

1)についての代表的な例として、普段スーツに革靴を履いていたビジネスマンが、職場にもカジュアルファッションを取り入れ、仕事にスニーカーを履くようになったということがあります。
しかし、ビジネスマンのファッションがカジュアル化してきたというのは震災前からのことで、この流れが震災後に促進したかというと、その理由は見当たらない様に思います。



2)はユーザがこれまで履いてきたご自身のスニーカーをアップグレードした場合、3)は元々レザースニーカーのユーザがその保有数を増やした場合です。
では、もし2)や3)が理由だとした場合、なぜ震災後なのでしょうか。
私が勝手に推測した回答は、次の様なものです。

震災直後は、特に被災地周辺では当然のことながら生活必需品の購入が優先され、それ以外の購入は後回しにされていたはずです。
被災地以外の方々も、震災が間接的にどの様にご自身の今後の生活に影響を受けるか分からず、不安にかられていました。
また、苦しい思いをしている被災地の方々のことを考えると、こんな時に自分だけが良い思いをすることは申し訳ないと、すぐに必要なもの以外の購入は控える傾向にあったと思います。
結果として、マクロ的にしばらくは嗜好品などの購入を先送りにする状況が続いていたと思います。
購入が控えられた商品の中には、当然のことながら高級品や贅沢品が含まれます。

しかし、ある時間が経ち、被災地の状況も少し落ち着きを取り戻し始めると、被災地以外の方々の購入意欲は戻ってきます。
経済活動が復興を支援するということがマスメディアで伝えられ始めると、しばらく我慢していた贅沢品の購入を解禁する流れが少しづつ広がったでしょう。
これまで押さえていた分、普段より少し高めの商品を購入してみようか、また持っているけどもう一つ購入してみようか、そう考えるのは自然の流れだったかも知れません。
高級品が売れ始め、それに含まれる一アイテムがレザースニーカーだったではないでしょうか。
この論理が正しければ、なぜ震災後レザースニーカーの販売数が増えたのかという理由に、上記2)と3)は当てはまります。



レザースニーカーの販売数が増えたとお聞きし、少しづつでも復興に向け動き出していると自分勝手な納得をした次第でした。

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