こちらは、ワニ革では珍しいヌバックに加工された革で作られたローファーです。
通常、ヌバックには牛革や羊革がよく使われます。
ヌバックとは、革の表皮を毛羽立たせ、ビロードのような質感をもたせた素材のことを言います。さて、ワニ革は既に高級素材で、追加の加工をせずとも、その表面に描かれた天然の斑の模様で十分その存在感を示しています。
ですから、それを更にヌバックにしてしまうということはこれまであまりありませんでした。
ここ何年かでワニ革素材を使った商品が多く市場を流通するようになりました。
これまでは、靴や財布などにしてもブラックやブラウンが多くを占めていましたが、最近は豊富な色使いのものもよく見かけます。
しかし、素材の表面加工としては、光沢のないマット仕上げか、磨きをかけ光沢を出したグレージング仕上げかという二つの選択が主流でした。
そろそろワニ革も更なる加工を施した贅沢な素材での商品作りが始まり、他とはまた違ったお洒落な差別化が図られるという次の時代に入ってきているような気がします。