2010年7月30日金曜日

オパンケ

オパンケ(オパンカ)とは、靴の製法の一つです。



弊社のワニ革スニーカー FENNIX 3035が、この製法で作られています。



側面が下から少し覆うような形状の本底に、吊り込んだアッパーをはめ込み、本底の周囲を縫うことで、アッパーと本底を接合する製法です。



中敷きをはずし、内側から見ると縫い目が良く分かります。

どちらかと言うとスニーカーは、アッパーとアウトソールを接着剤のみで貼り付けるセメント製法が多く採用されています。
また、最近の高級スニーカーの中にはマッケイなどの革靴と同様の製法で生産されるものもあります。
一般的にセメント製法は耐水性に優れる分、排湿性に劣ります。
逆にマッケイ製法は本底に縦に縫い込んでいく分、耐水性に劣ると言われます。
そう言った中では、FENNIX 3035はオパンケで側面から縫製される分、耐水性にも考慮されているスニーカーです。

2010年7月24日土曜日

NILE'S NILE 8月号



7月23日に発売されたNILE'S NILE 8月号にFENNIX no. 3114の広告が掲載されました。(Page 37)



今月のNILE'S NILEの特集は「Perfect Resort in Tokyo」と題し、リゾートとして都内5つの高級ホテルがフォーカスされています。

2010年7月18日日曜日

真夏のお気に入り



弊社ワニ革スニーカーFENNIX no. 3114のブリック(レンガ色)です。



こちらは、no. 3114ブリックと同色のワニ革とナッパを組合わせたFENNIXのベルトです。
これらの2点を白のワイシャツとデニムパンツで合わせてみました。



オレンジ系のスニーカーとワニを象ったベルトを個々にフォーカスすると、派手な印象をお持ちになる方もいらっしゃると思います。
しかし、うまい配色を組合せ、ファッションに埋め込んでしまうと、トータル的には目立ち過ぎることはなく、単品の派手さは何気に気付いた高価なジュエリーの様に部分的なお洒落に変わります。

本来、ブリックなど赤に近い暖色系は秋冬のイメージですが、上記組合せは梅雨明けした今週の私の一番のお気に入りでした。

2010年7月5日月曜日

今日の一押し

今朝、出勤途中、私の真横を暴走自転車が走りぬけて行きました。

ぶつかるかくらいの接近し過ぎた距離を高速で移動されたため、驚きの後に少しイラッとしてしまいました。
その後ろ姿を目で追っていると、オレンジ色のチャッカーブーツが左右のペダルの上で行ったり来たりするのが目立っていました。
まるで白黒画面の中にそこだけオレンジが強調された様な光景が綺麗で、怒りは急速に消え去り、「お洒落じゃないか。」と思わず感心してしまいました。

自分のファッションの中で、今日の一押しポイントはジャケットであるとか、タイ、またはシャツといった事はしばしばあります。
しかし、それらを押しのけて、「今日の自分の中で一番の主役は靴です。」となる比率はそれら上物に比べまだまだ低いのではないでしょうか。
ジャケットやタイももちろん重要アイテムですが、靴で主張するお洒落がもう少し世に増えてきても良いのではないかと時々思います。
例えば、金銭的に余裕のない若いサラリーマンは最低革靴2足もあれば困ることはありません。
スーツに合わせて黒や焦げ茶で分けた場合や、革底と雨の日用のゴム底の場合など、環境に応じ必要な分だけを保有し、シャツやタイと違い日々連続して同じものを履くことも稀ではないでしょう。
そして、自己改革のきっかけがないまま歳を重ね、オヤジ世代になってもそんな若い頃の習慣が維持されたままで、お洒落とは縁遠い存在になっている自分に気付かない場合があります。
下駄や草履を起源とする日本の履き物文化は、保守的な国民性もあり、色遣いなどを含め欧米諸国に比べまだ多く発展領域があるのではないかと思います。

また、他のファッションアイテムに比べ、靴は健康面においても非常に重要な存在です。
まず、足は思ったより汗をかきます。
お洒落以前の問題として、個人の靴の保有足数が少ないと言うことは、1足に掛かる水分保有量が多いということでしょう。
連続して同じ靴を履いていると、靴の中に蓄積された水分が乾く時間がありません。
革でも布でも湿気には弱く、更には菌の温床になりかねません。

昔読んだ文献で、靴を選び間違えると病気になるといったものもありました。
過去の曖昧な記憶からですが、確かこんな内容だったはずです。
まず、小さ過ぎる靴を選ぶとつま先を固められ、歩行が重なると炎症をおこしたり、指が変形し適切なステップが踏めなくなったりします。
また、構造的にしなやかさに欠ける靴だったりすると、「返り」が悪くなります。
歩行時、体重を後ろの足から前の足に移動する際、後ろの足を屈曲させ、指を含めた足裏前部で地面を蹴ります。
この足の動きに合わせ、靴も柔軟に屈曲しなければならないのですが、この屈曲を「返り」と呼びます。
「返り」が悪いと靴側で足の動きを制限してしまい、結果として足首やひざに負担を与えることになります。
ひざが悪くなると、二次的に腰や背骨にも影響を与えます。
腰が悪くなり前傾姿勢で顎を上げた状態が続くと、胸部を圧迫し呼吸器に負担を与え、血中酸素量にも影響します。
「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話ですが、靴の選択から発生する自身の体の中で起こりうる事象だと思いました。

私は靴の供給側の一人として、「今日の一押しはこの靴です。」と言っていただけるお洒落でカッコ良く、健康面にも配慮した靴をご案内していきたいと思っています。

2010年7月2日金曜日

総ワニ革のブーツ2



6月11日の弊社ブログで総ワニ革のブーツをご案内しましたが、同形のブーツをバーガンディー(ワイン色)でお作りしました。




斑のサイズを揃えるために、最上級のワニ革を贅沢に真中のお腹の部分だけ使用し、1足のブーツに原皮4枚を必要としたのは、前回お作りしたブラックと同様です。



前回のブログ内でお伝えしました通り、このブーツは弊社ワニ革スニーカー FENNIX 3114をベースに木型をおこしています。
こちらのお客様には、FENNIX 3114のスニーカーを複数足ご購入いただいた後、同形木型のブーツを3足ご購入いただきました。
この木型の靴をお気に入りいただけた結果だと、とても嬉しく思っています。
3114はイタリアAlly Projects社が日本オフィスからの要望で日本人向けに準備した木型で作られているからです。

もちろん私自身も3114を履いていますが、フィット感が心地良く、足に馴染みます。
このスニーカーを履くと安定感を感じ、外出が楽しくなる程です。



現在、この3114はモカ&クリーム、ブリック、トリコロール、ブラックの4色を揃えています。
履き心地もさることながら、このスニーカーはイタリア感覚の派手で綺麗なところも特徴です。
特にトリコロールを見てください。
白をボディーに使い、赤いワニ革にグリーンのラインがとてもマッチしていて、長く見れば見る程好きになり、このトリコロールを考案したデザイナーに感謝したくなります。

アーリープロジェクツはこの木型を使い、今後も魅力ある新しいデザインを展開していく予定です。