2012年12月29日土曜日
2013年新作ワニ革スニーカー販売開始のご案内
ワニ革ヴィンテージスニーカー今季の新作 DAMI 3357の販売が、平成25年1月2日から伊勢丹 新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴売場(03-3352-1111)で、始まります。
このDAMI 3357は、甲部、ハネ部(アイレット部)、ベロ部、踵部にワニ革が使われています。
特徴の一つは、胴部にゴート(山羊革)を編み込んだイントレチャートが使われているところです。
このスニーカーは、弊社のヒット作 DAMI 2979 Vintageと同じ製法で製作されています。
染色前のワニ革で先にアッパーを作り上げ、その後に染色ドラムに放り込み、染色を行った後、洗浄、乾燥行程へと進みます。
高級素材のワニ革がとても柔らかくなり、足あたりが優しく、快適な履き心地をご提供します。
このDAMI 3357も他のヴィンテージスニーカーと同様に、新品でありながら履き古した風合いを持ちます。
アッパーをすべてワニ革で作られた DAMI 2979に比べ、部分使いされたワニ革とイントレチャートの組み合わせがワニ革の強い印象を多少和らげます。
よりカジュアル感が出ることで、合わせるファッションの幅が広がったように思います。
また、これまでのワニ革ヴィンテージスニーカーに比べ、少しだけ購入しやすい価格になっています。
ご用意した色は、「ナチュラル」、「サファイア」、「ダークブラウン」の3色です。
2012年12月28日金曜日
焦げ茶のワニ革ショルダー
ご注文いただいておりましたワニ革ショルダーバッグを、年末の最後にお届けすることができました。
焦げ茶色のワニ革を使い、表面、裏面共にワニ革のお腹の真ん中がバッグの中心に来るようにデザインされています。
このショルダーバッグの作製にあたり、32cmのポロサス(スモールクロコ)を3枚使っています。
特に裏側のポケットは、見た目を損なわず、きれいなワニの斑をお見せできるよう、落としファスナーになっています。
このショルダーバッグのデザインは、お客様がこれまで使ってこられたイタリア製の牛革バッグと同じ形状のものが欲しいというご要望から始まりました。
その牛革のバッグをお見せいただき、デザイン画をおこしました。
そのデザイン画にご承認をいただいた後、仮縫いモデルを作成しました。
被せの裏革は傷の付きにくいシュリンクレザー、内部は明るめのキッド(子山羊)を使っています。
ご希望だったタバコのフィルターとライターが入る内ポケットもお付けしました。
一見小型に見えるショルダーバッグですが、内部は幅広のマチを持った2部屋に分かれており、たくさんの物が入るようになっています。
お客様がとても使いやすいとおっしゃっていた理由が、よく分かりました。
年内に受け取りたいというリクエストにお応えするために、職人さんにはだいぶん無理をさせてしまいましたが、今年最後に素晴らしい商品をお納めすることができたと思います。
2012年12月27日木曜日
2012年12月18日火曜日
アウトソールの交換 その3
DAMI 2979のアウトソールの修理交換が終わり、工房からスニーカーが戻ってきました。
2979はアッパーをアウトソールに載せ、サイドから縫い込んでいく製法のスニーカーですので、中敷を外し内側から見ると、新たに縫われた糸の縫い目を確認することができます。
修理が終わったスニーカー(左)と、取り外した後のアウトソール(右)を並べてみました。
取り外されたアウトソールはゴム底ですから、踵がだいぶすり減っていて、よく履き込まれたことが分かります。
ゴム底のすり減り具合に比べ、アッパーのワニ革はあまり傷んでいません。
こちらのユーザさんがこれまで手入れをしながら、大切に履いていただいた証ではないでしょうか。
もともと新品でもワザと履き古したヴィンテージの風合いを持つスニーカーです。
少し履き込んでいただいた方が、より味のあるスニーカーになっている様に見えます。
中敷を入れ、靴ヒモを通して、修理完了です。
2012年11月22日木曜日
LEON 1月号
11月24日発売のLEON 1月号に、弊社のワニ革オーダーメイドバッグの広告が掲載されています。(170ページ)
紹介されている商品は、ワニ革で作ったダレスバッグです。
ダレスバッグは、ドクターが使うことが多いことから、ドクターズバッグとも呼ばれたりします。
定義としては、マチ幅の広い口金式のブリーフケースをそう呼ぶようです。
せっかくのワニ革ダレスバッグですから、一面継ぎはぎのない一枚のワニ革で作りたいと思いました。
このバッグの寸法は、高さ32cm×横43cm×マチ16cmですので、一枚でこのサイズが十分入る同じ種類、同じ形状のワニ革が表側と裏側で2枚必要でした。
着手にあたって、ワイン色のワニ革でダレスバッグを作りたいとのご要望から、適切なサイズのワニ革クラストを選択した後、ワニ革の染色から始めました。
完成したバッグは、現在大丸東京店7階メンズバッグ売場にて展示販売されています。
これまでの弊社のブログ記事をお読みいただいている方は既にご存じと思いますが、弊社ではワニ革を使ったバッグをお客様のご要望に応じたオーダーメイドでお作りしています。
工程としては、まず弊社のデザイナーがお客様のご要望を具現化するにあたり、デザイン画をお描きします。
後に仮材を使った仮縫いモデルを作成し、サイズ、形および細部の調整を行います。
仮縫いモデルにお客様の最終的なご了解をいただいた後、本革による最終製品の作製に着手します。
出来上がったバッグは、世界に一つしかないお客様だけのオリジナルとなります。
今回のLEON誌の広告内に次の様な文言を入れています。
「ワニ革を使って、お好みの色、お好みのデザインで、あなただけのバッグを」
オーダーメイドでワニ革のバッグをお作りしますという事をご案内したかったのですが、伝わったでしょうか。
2012年11月18日日曜日
アウトソールの交換 その2
この画像は、ワニ革ヴィンテージスニーカー DAMI no. 2979の靴ヒモを外し、中敷きを取り外した状態です。
これまでも何度かお伝えしているように、no. 2979は染色前のワニ革クラストを裁断し、縫製し終えたアッパーと中敷き表面の革を染色ドラムに一緒に入れ、色付けを行います。
素材の違いで色調が多少異なりますが、このスニーカーのアッパー表のワニ革と裏革、更に中敷きも同じ染料で染色されています。
生産時には、染色、洗浄、乾燥工程を経て、その後吊り込まれたアッパーは、アウトソールに載せ、アウトソールが被さった周縁を縫って接合していきます。
画像のように、中敷きが外された靴の中には、内革側部に縫い目と真中に白い中底を見ることができます。
この白い中底の部分を覚えておいてください。
さて、ここからが今回の本題です。
11月8日のブログ記事で、no. 2979は古いアウトソールを取り外し、新たなアウトソールに交換できるとお伝えしました。
アッパーとアウトソールを接合した糸を一度ほどき、新しいソールにアッパーを載せ、再度縫い合わせるのです。
以前、上段画像の様に、アウトソールの交換が終わったスニーカーの中敷きを取り外し、縫い目を確認したところ、縫い目の位置が多少ずれているのを発見したことがありました。
同じところを2度縫うよりも、少しずらして縫った方が強度を保つにはいいのは分かります。
もちろん、ほんの少しずらすだけなので、表に縫い目のあとが出てくることはありません。
しかし、1点心配なことがありました。
縫い目がずれることで、アッパーの位置が変わらないかと。
そうすると、甲の高さが変わり、足入れと履き心地に影響しないかと。
先日、修理工房を訪問した際に、作業者の方にこの件を伺ってみました。
回答としては、アッパーは冒頭でご案内した白い中底に接続されており、アッパーの高さは中底からの位置で固定されいるとの事。
アウトソールの交換は、中底と吊り込まれたアッパーをアウトソールに載せ、縫い込んでいくだけなので、アッパーの甲の高さは変わることはないとのお話でした。
よくよく考えれば、そう言うことなのです。
おかしなことを聞く人だと思われなかったかと、ちょっと恥ずかしい気持ちで工房を後にしました。
こちらは、アウトソールの交換が終わり、靴ヒモを取り付ける前に、表から見たno. 2979です。
この状態で履く方はいらっしゃらないと思いますが、このスニーカーは靴ヒモを外すと、ワニ革の斑の模様がより際立って、カッコ良いのです。
2012年11月10日土曜日
FENNIX 3417 ブラウン
こちらのスニーカーは、本日出荷となりましたFENNIX no. 3417 ブラウンです。
ご購入いただきましたお客様、ありがとうございました。
今年の春に発売されたFENNIX no. 3417には、ブラウンの他に標準色ではホワイトとブラックを揃えています。
昨年後半からno. 3417を準備する時点で、ホワイトとブラックはスニーカーとしてはテッパンですから、標準色としてすぐに決まりましたが、3色目をよりインパクトの強いものにしたいと考えていました。
このスニーカーは、甲部にワニ革を使い、同色のナッパとパテントレザーを合わせていますので、それぞれの素材を組合わせた際の相性は重要でした。
ブラウンが候補に挙がった際、もう少し薄めの茶色や明るめの茶色という選択もありました。
しかし、印象を強くしようと濃いめの焦げ茶を選び、そこにヒモを通すハトメとワニを象った金具をゴールドにすることで、他にはない色調を出すようにしました。
結構チャレンジングな試みになりましたので、お客様に受け入れられなかったらどうしようかと、初出荷の前はドキドキしていました。
結果としては、発売から半年以上たちましたが、販売数量的にはホワイトやブラックと変わらない程、ブラウンは好調です。
2012年11月8日木曜日
アウトソールの交換
ワニ革ヴィンテージスニーカー DAMI 2979は、オパンケ製法で作られています。
オパンケとは、吊り込んだアッパーを周縁が被さるようなアウトソールに載せ、側部から縫い込んでアッパーとアウトソールを接合する製法です。
ですから、アウトソールがすり減ってきた場合などは、縫い合わせた糸を取りほどき、古いアウトソールを取り外せば、新しいものに交換することができます。
DAMI 2979のゴム底の周縁部を見ていただくと、縫い目があるのがお分かり頂けると思います。
また、中敷きのカップインソールを取り外すと、内側の縫い目を確認することができます。
この交換作業にあたっては、イタリアから部材を取り寄せた後、新しいアウトソールへの載せ換えは国内で行います。
お時間と費用は掛かりますが、ご希望のお客様がいらっしゃいましたら、お取扱い店または弊社へご相談ください。
ただし、革を縫う訳ですから、一度縫われた部分には針穴ができてしまいます。
何度も針が通ると革が弱くなっていきますので、このソール交換は何度も行える訳ではありません。
せいぜい1回位ではないでしょうか。
2012年11月4日日曜日
ワニの突起がついたFENNIX
今履いているFENNIXがだいぶん傷んできたので、そろそろ新しいスニーカーをおろそうかと考えています。
私の場合、歩き方がおかしいのか、アウトソールの踵の外側が減る傾向にあります。
お取引き先を訪問する際にも履いて行く自社商品なので、汚れていたり、ソールがすり減っていたりすると、カッコ悪くていけません。
そう言えば、以前手入れの悪いスニーカーを履いて外出した際、お取引き先のご担当者さんから、「あなたがそんな靴を履いてはいけないでしょう。」とお叱りを受けたことがありました。
靴を販売する立場にあるものが、おかしな靴を履いていてはいけないという当たり前のことで、その時は深く反省したものでした。
さて、どのスニーカーを新たに履こうかと、下駄箱と相談していると、こんなワニ革スニーカーが出てきました。
これはイタリアAlly Projects社が2008年の春夏向けに発表したFENNIX no. 2969で、私が初めて買ったワニ革スニーカーです。
アッパーにカイマンと同色のパテントレザーを使っています。
特徴は何と言っても前部にワニの鱗の突起がついているところです。
このスニーカーはブルーですが、発売当時はこの同じ形状で黄色やピンクなどド派手なものもありました。
これらは5年程前のアーリープロジェクツジャパンを設立して間もない頃の一スタイルでした。
FENNIXはアメリカでは売れていましたが、それらをそのまま日本に持ってきて良いのかと、試行錯誤の時期でもありました。
結局、FENNIX 2969の国内販売は見送り、私のブルーが国内唯一の2969となりました。
2012年10月20日土曜日
サイズ44
こちらは出荷前のワニ革ヴィンテージスニーカー DAMI 2979ホワイトのサイズ44です。
どういう訳か、今月はDAMI 2979に限らず、大き目サイズのスニーカーにご注文を多くいただいています。
サイズ44は、弊社での目安として、センチで27.5~28.0cmほどです。
弊社の国内での通常在庫は、サイズ39から44までとなっています。
サイズ39の目安が24.0~24.5cmですので、社内在庫では24cmから28cmくらいまでのお客様へのご対応ということになります。
これまでの弊社の実績として、一番多くご購入いただいたサイズは41と42です。
サイズ41が25.5から26.0cm、42が26.0から26.5cmを目安にしていますので、国内のお客様は25.5㎝から26.5cmのサイズの方が多いということになります。
ですから、イタリア本社へ新たな在庫の製作依頼をかける場合、サイズ41と42を厚めに山を持ち、小さい方は40、39へと行くほど少しだけ薄めに依頼します。
同様に大きいサイズは43から44が少し薄めになってしまいます。
大きめサイズと小さめサイズを比べると、弊社の通常のスニーカーであれば、大きめサイズの方が多くご購入いただいています。
しかし、ワニ革ヴィンテージスニーカーに関しては、どういう訳かこれまで小さめサイズも同じくらい多くご購入いただきました。
ペンの大きさと比べてお分かり頂けるように、サイズ44ともなると結構な大きさになります。
このDAMI 2979の木型は、イタリアAlly Projects社が世界展開している木型ですので、ヨーロッパ諸国やアメリカでも販売しており、44より大きなサイズで製作することは可能です。
この木型でこれまで国内のお客様にお作りした一番大きいサイズは46でした。
また、小さいサイズにも生産の準備があり、弊社の女性スタッフはDAMI 2979をサイズ37で履いていたりします。
通常在庫以外でのサイズで購入をご希望のお客様がおいででしたら、ぜひ一度お取扱い店または弊社へご相談ください。
ヴィンテージスニーカーはその製法による制限から、イタリアでの一回の最低生産数量が10足以上となっています。
ですから、1足でのご注文を即座にはお受けできません。
しかし、日本からイタリアへ発注する際に、ご依頼サイズを加えて製作依頼することができます。
もし小さいサイズや大きいサイズでヴィンテージスニーカーのご希望をいただきましたら、お時間をいただきますが、できる限りご対応させていただきたいと思っています。
但し、特別サイズでご注文をいただいた場合、キャンセルはお受けできませんので、その点はご了承ください。
ちなみに、DAMI 2979の私の個人的に一番お気に入りの部分がこの踵部です。
もともとワニ革という高級素材を使い、更にそれを特殊なヴィンテージ加工で非常に柔らかくし、とても履きやすくなっているというところが特徴です。
それに加え、踵部には厚めのクッションを入れ、柔らかく包むように踵にフィットし、保護しています。
2012年10月13日土曜日
ワニ革ヴィンテージスニーカーのミドルカット その2
このところようやく朝晩が涼しくなってきました。
オフィス内にいても、シャツ一枚で窓を開けていると、ちょっと寒いと感じるくらいです。さて、こちらは8月末から販売開始したワニ革ヴィンテージスニーカーのミドルカット DAMI no. 3318です。
この秋から冬にかけて準備した色は、ダークブラウンとライトブラウンの2色です。
発売前はどちらの色がより多くのお客様にお好みいただけるだろうかと、関係者といろいろ想像していました。
明るめでありながら渋めのライトブラウンの方が人気が出るのではないか、いや濃いめのダークブラウンの方が高級感があり需要が高いのではなどなどと。
現在、販売開始から一ヶ月半を越えましたが、販売足数はほぼ同じくらいです。
このミドルカットスニーカーは、これまで複数の雑誌でお取り上げいただいていますが、ダークブラウンの方が少し露出度が高い分、お電話でいただくお問合せはダークブラウンに偏っています。
今年は9月に入っても暑さが緩まず、10月からようやく秋らしくなってきたからか、履き口が深めのミドルカットへのご興味レベルが上がってきている様に感じます。
2012年10月7日日曜日
DAMI 2979のレッド
本日は小雨がぱらつく3連休真ん中の日曜日ですが、午前中からワニ革ヴィンテージスニーカー DAMI 2979 レッドのご購入をいただきました。
ありがとうございました。
これまでもご案内の通り、no. 2979のレッドは今秋の限定色です。
標準3色のホワイト、ブラック、ブラウンに比べ、レッドの在庫数量はそんなに多くありません。
ご検討いただいているお客様はぜひお早目のご購入をお願いいたします。
そう言えば、昨年の今頃は初夏に出荷したno. 2979のオレンジがあっという間になくなり、年末に向けグリーンを準備しているところでした。
お届けする商品で、時の流れの速さを実感します。
2012年10月3日水曜日
ネイビーのファスナー長財布
ネイビーのワニ革で作ったファスナー付き長財布が出来上がってきました。
ご覧いただいてお分かりの様に、表の革は両面ぐるっとつながった一枚のワニ革でできています。
ファスナーはYKK最高級レベルのエクセラを使いました。
内側には、張りのあるライトブルーのシープ(羊革)を使っています。
実を言いますと、ネイビーのワニ革とライトブルーのシープのコンビは、先日弊社で作製したブリーフケースとまったくお揃いなのです。
(ブリーフケースの内革がちょっとしか見えていませんが。)
このネイビーのブリーフケースは、現在大丸東京店の7階メンズバッグ売場 LUGGAGE Tokyoにて展示販売されています。
もしこのブリーフケースをご購入予定のお客様がいらっしゃいましたら、この同色同素材の長財布もぜひお勧めしたいと思っています。
長財布もファスナーが付いた場合とファスナーなしで折りたたむだけのものがあります。
ファスナーなしの長財布は見た目カッコ良く、大きく開くことができるので、中のものの出し入れが容易という利点があります。
もし並んだゴールドカードやプラチナカードを見せびらかすなら、ファスナーなしの長財布の方が好都合です。
しかし、持ち方に気を付けないと、意図せず開いてしまったり、バッグに入れて揺れたりすると、中のものが浮き出てきたりする場合があります。
ファスナーを締めてしまったら中のものは出てこないという安心感がある分、ファスナー付き長財布に慣れてしまったら、ファスナーなしに戻るのはちょっと難しいかも知れません。
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