2011年10月29日土曜日

2979のグリーン



これまで、プレビューでこのスニーカーの色をご紹介する際、私どもでは「カーキ」と呼んでいました。
ネットで「カーキ」を調べてみると、次の様な説明が出てきました。

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カーキとは「土埃」を意味する言葉で、主に陸軍の軍装色を指す。
JIS慣用色名においては「茶色がかった黄色」と表現され、現実には橙色から緑色までかなりの幅を持っており、単一の色調を示す用語ではない。
このため「砂色」、「枯草色」などと呼ばれる場合もあり、「黄土色」や「オリーブ色」、「ベージュ」なども広い意味でのカーキ色に含まれる。
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ということで、今回のDAMI 2979の新色は、「カーキ」いうあやふやな色名よりは、明確に定義した方が良いという観点から、今後弊社では「グリーン」と呼ぶようにしたいと思います。



さて、この新色のグリーンですが、ご覧の通り結構いい感じに出来てきました。
今年4月にこのワニ革ヴィンテージスニーカーを販売して以来、ブラック、ホワイト、ブラウンを基本3色とし、7月からオレンジを販売いたしました。
そして、この10月末にようやくグリーンをお届けする準備が出来ました。
夏にワニ革という高級素材でお見せするオレンジはとても綺麗でしたが、秋のファッションに合わせるというポイントで考えると、このグリーンは良い色調ではないでしょうか。



今回、このグリーンは在庫数に限りがあります。
お気に入りいただいたお客様はお早めにお近くの販売店、またはアーリープロジェクツジャパン(tel: 03-3462-2345)にお問合せください。

2011年10月22日土曜日

ミディアムグレーのワニ革ベルト



ミディアムグレーのワニ革ベルトが出来てきました。
このベルトは、弊社の靴と同様にイタリア製です。
ワニ革はもちろん最高品質のヘンロン社製のものを使用しています。
このミディアムグレーという色がワニ革で表現されると、チャラい若者ではなく、落着いた大人にしか似合わないお洒落な風合いを醸し出します。



実はこのベルトは、有名ブランドのバックルに組合わせて使いたいというお客様からのご要望に応じ、サイズ指定で特別にお作りしたものです。
しかし、ベルトが出来上がり、お納めする際、お客様も予想以上に良いと喜んでいただいたのですが、有名ブランドのバックルに取り付けようとした時、大きな問題があることが発覚しました。
有名ブランドのベルトは装着にあたり、バックルから腰を一周して再度バックルの裏側のメタルに通すタイプです。
しかし、残念なことにベルトに厚みがあり過ぎ、メタルの長方形の輪に一本目が通った後、一周してきた二本目がその輪の内側を通らなかったのです。
他の寸法はご要望通りで、色もお客様には大変お気に入りいただいたのですが、厚みだけがご希望に添いませんでした。



結局、このベルトはその風合いに合う別のバックルが取り付き、新しいベルトに生まれ変わりました。
ブランド物のバックルには付けてもらえませんでしたが、これはこれで決して悪くありません。

現在このベルトは、新たな主を探しています。

2011年10月14日金曜日

黒いマットクロコのブリーフケース その2



黒いマット仕上げのブリーフケースが上がって来ました。
ワニ革は、斑の並びが最も美しいと言われているスモールクロコを使用しています。



 実は、昨年にも同様のブリーフケースをお作りしています。
その時のものに比べ、今回は横幅が数センチ大きくなっています。
このブリーフケースは、元々お客様が某有名ブランドから出ているプラスティック系素材のものをお持ちになり、同じ様な形でワニ革にしたものが欲しいというご要望から、デザインが始まりました。
使い勝手が良いところは残し、不都合なところはお客様のご希望通り変更しました。





 同じ大きさのワニ革を二匹使い、それぞれど真中の同部位を裁断し、表裏両面にあてています。
ですから、両面ともワニの腹部の中心がバッグの真中に来て、左右対称の斑模様になっています。



 持ち手根元の金具は、素材に合わせ少し鈍めの光沢を放つ様、黒ニッケルをコーティングしています。





 ファスナーはエクセラのダブルで、金具同様に色は黒ニッケルにしています。



 内革はスゥエードの豚革を使っています。
色は、お客様のご希望に従いコーヒーブラウンにしています。



 色は黒ですし、とてもオーソドックスな形ですが、素材から金具一つにまでこだわり、腕の良い職人が丹念に作り上げると、一見しただけで高級品のオーラを放つブリーフケースになります。
どこにお持ちいただいても、ご自慢いただける逸品になっていると思います。

2011年10月12日水曜日

ワニ以外の皮革で作った長財布



弊社アーリープロジェクツは、ワニ革を使った靴およびバッグや小物のメーカーです。
靴に関しては、牛や羊革などの皮革との組合わせでスニーカーを作ることはありますが、ベースはワニ革です。
しかし、今回お客様のご要望にお応えし、ワニ革以外のユニークな皮革で長財布をお作りしました。





色はダークグレーです。
薄く格子状にシワがありますが、裁断された部分の大きさはほぼ均等です。



親しみのあるポピュラーな動物ですが、普段近寄ってまじまじと見る機会はないので、表面を見ただけでこれが何の革だと言い当てられる方はあまりいないのではないでしょうか。



製作にあたって、他の皮革に比べ大きな困難はありませんでしたが、一つだけ問題点をお伝えするならば、革に独特の匂いがあり、消臭には時間が掛かりました。



これまで弊社でお作りしたものと同様に、この長財布も1万円札100枚の束が入るように作られています。



革の色に合うように、ファスナーはシルバーを選択しました。



実はこれは象の革なのです。

2011年10月6日木曜日

月型のボディーバッグ



ようやく出来上がってきました。
赤いワニ革で作ったボディーバッグです。



この赤は、弊社のスニーカー FENNIX 3035で表現するフレームレッド(炎の赤)と同色です。



今回使用したワニ革は光沢のあるグレージング仕上げで、表面はそれぞれの斑にオウトツを持つようボンベ加工が施されています。



このボディーバッグは、以前のブログ記事(2011年5月25日 ワニ革二つ折り財布)でご案内した、軽装時に財布などの貴重品をどの様に身につけるかという問題の解決策でした。
私は普段よくブリーフケースを持ち歩きますが、財布はブリーフケースなどの手持ちのバッグに入れるよりは、もう少し体に近いところに持っていたいという思いがありました。
また、夏の暑い時期にジャケットを着用しない際、パンツに財布を入れて揉みくちゃにしたくなく、しかし両手は常に自由でありたいと思っていました。
いくつか考えた回答の一つが、ボディーバッグだったのです。





このボディーバッグもこれまで弊社がお客様に納品してきた他のバッグ同様、デザイン画を描き、仮縫いモデルで確認を取るというプロセスを経た、完全なオリジナルです。



上段の写真のように、背中に持った感じは悪くありません。
この大きさだと、二つ折りどころか長財布を入れた後、小銭入れ、携帯電話、その他名刺入れや筆記具のスペースは十分にあります。
電車に乗る時などはスルット回して、お腹に持って来れます。



背面の革は同色の牛革にしました。
ここは少し悩んだところです。
せっかく作るのであれば、すべてワニ革で作るべきかどうか。
結果的に牛革を選択しましたが、商品の中に強弱といったように「静」と「動」があり、見た目のケバケバしさが緩和されたようで、これはこれで良かったと思っています。
背面に薄いものを差し込めるポケットがあるというのも当初の希望どおりです。
チケットやパンフレットなどをさっと差し込み、必要な時にすぐに取り出せて便利です。



こだわりは、バッグとベルトの接合部が大きく、ベルトの根本のワニ革を広めに取ってあるところと、さっと掴めるように持ち手が付いているところです。



残念ながら今年の夏には間に合いませんでしたが、綺麗なワニ革で機能的なボディーバッグが出来上がったことには、とても満足しています。
この秋、私はボディーバッグとスニーカーがお揃いです。

2011年10月3日月曜日

FENNIXのモカシン



イタリアより牛革のモカシンが届きました。
なかなか綺麗に出来上がっています。



これまでご案内してきました通り、弊社アーリープロジェクツはワニ革靴の専業メーカーで、弊社の靴には必ずワニ革を使用します。
スニーカーベースのカジュアルシューズでさえ、牛革や羊革などを部分的に使っても、ワニ革がメイン素材となります。
さて、ではこの牛革のモカシンはどういうことなのかといいますと。


FENNIX no. 3114 black



実はこのモカシンは、上段の2枚の画像でお分かりの様に、弊社のスニーカー FENNIX 3114 をベースにしたものなのです。
先日、FENNIX 3114をとてもお気に入りいただいたお客様から、同じ型でアッパーすべてワニ革にしたモカシンを作って欲しいというご要望をいただきました。
そのご要望にお応えすべく、ワニ革のモカシンを作製するのですが、まずは牛革で試作し、お客様に履き心地をご確認いただいた後に、ワニ革の裁断に着手します。



実は、この牛革の試作は2足目なのです。
1足目の試着で確認いただいた内容を盛り込みましたので、この2足目でご了承いただいた後に最終製品の製作を始めます。



ワニ革のモカシンにスニーカーのアウトソールは勿体ないと言う方がいらっしゃるかも知れません。
しかし、そこは履き心地をお気に入りいただいたお客様個人のご自由で贅沢なご選択なのです。

ワニ革で作ったモカシンが出来上がってきましたら、またご案内させていただきます。