2012年3月11日日曜日

甲部がワニ革のスニーカー



弊社のワニ革スニーカーは、ほぼすべてにこの様に甲部先端にワニ革を使っています。
アッパーがすべてワニ革のものは当然のことながら、ワニ革と他の素材とのコンビのスニーカーでも、この甲部にはワニ革が来るようにデザインされています。



ここはスニーカーとしては一番主張するところで、長めのパンツを履いても、甲部先端は表に顔が出てくる重要な部分です。
弊社のワニ革スニーカーの特徴として、この甲部に右足と左足の斑が必ず左右対称になる様に裁断されたワニ革が使われます。
一番目立つ甲部を左右揃えると、角や丸の大小異なるサイズから成る斑模様にありながら、きちんと整列されたシンメトリーが製造者のこだわりです。



さて、自社の商品であることもあり、私はこの何年間は、公私とも常にワニ革スニーカーを履いて過ごしています。
そして、用途に分けていくつかのスタイルや色を履き替えています。
通勤時に履くものや、雨の日でも「まっいいか」と思うような履き始めて少し時間が経ったもの。
仕事でお取引先などに履いて行く最新スタイル。
ちょっと街に出かける時に履く一番のお気に入り。
もちろんそういった中でも、その日のファッションに一番合ったものを選択するというのは、大前提です。

そんな私が、先日お客様先からオフィスへ帰ってくる際、電車に乗り込んだその先に、カジュアルに決め込んだ30歳代の男性がお一人で立っているのをお見掛けした時のこと。
その方はお洒落に気遣ったファッションをされていて、靴はイタリア有名ブランドの白を基調に赤やグリーンのラインが入ったスニーカーを履いていました。
全体的にはとてもカッコ良かったのです。



しかし、常にワニ革スニーカーを履き、その甲部にワニ革を見慣れてしまった私が、甲部先端部分の丸く平たいプレーンのままのスニーカーを見ると、どうにも間の抜けた感じに見えてしまったのです。



ワニ革スニーカーを履かない方にとっては、見慣れない部分にあるエキゾチックレザーを異様に感じるかも知れません。
しかし、見慣れてしまった後には、その部分にワニの斑がないと、とてもさみしく感じてしまうのです。



私にとって、ワニ革スニーカーは一種の麻薬のような習慣性の高いコレクションになってしまったようです。

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